平面と通常の距離【距離空間】

距離空間であることの証明の練習にどうぞ。

平面と通常の距離

距離空間の例 2
\mathbb{R}^2 上の任意の元 x, y に対して、

x = (x_1, x_2), y = (y_1, y_2) とおく。

d_2:\mathbb{R}^2\to\mathbb{R}d_2 (x, y) = \sqrt{|x_1 - y_1|^2 + |x_2 - y_2|^2} で定める。

(\mathbb{R}^2, d_2) は距離空間である

このd_2通常の距離または、ユークリッド距離という。

証明

距離を,d_2 (x, y) = \sqrt{|x_1 - y_1|^2 + |x_2 - y_2|^2} で定めているので,
これを、前記事「n次元ユークリット空間はノルム空間」で定義したノルム \|\cdot\|_2 ( n = 2 の場合 ) を使って表すと,

\sqrt{|x_1 - y_1|^2 + |x_2 - y_2|^2} = \|x - y\|_2 である。

よって, これは d_2d_2 (x, y) = \|x - y\|_2 で定めていることと同じである。

これに, 注意したうえで, d_2距離の定義を満たしていることを確認していけばよい。

{}^{\forall}x,y,z \in \mathbb{R} をとる。x = (x_1, x_2),\ y = (y_1, y_2),\ z = (z_1, z_2) で表す。

(M1)

平方根の定義より, d_2(x, y) = \sqrt{|x_1 - y_1|^2 + |x_2 - y_2|^2} \ge 0 である.

また,
d_2(x, y) = 0 \Leftrightarrow \sqrt{|x_1 - y_1|^2 + |x_2 - y_2|^2} = 0

\Leftrightarrow |x_1 - y_1|^2 + |x_2 - y_2|^2 = 0

\Leftrightarrow |x_1 - y_1|^2 =0, |x_2 - y_2|^2 = 0

\Leftrightarrow |x_1 - y_1| =0, |x_2 - y_2| = 0

\Leftrightarrow x_1 = y_1, x_2=y_2

\Leftrightarrow (x_1,x_2) = (y_1, y_2)

\Leftrightarrow x = y .

以上より, d_2(x, y) = 0 \Leftrightarrow x = y .

(M2)

d_2(x, y) = \sqrt{|x_1 - y_1|^2 + |x_2 - y_2|^2}

= \sqrt{|y_1 - x_1|^2 + |y_2 - x_2|^2}

= d_2(y, x)

以上より, d_2(x, y) = d_2(y, x)

(M3)

d_2(x, y) =  \|x - y\|_2

= \|x - z + z - y\|_2

\le  \|x - z\|_2 + \|z - y\|_2 (ノルムの定義より)

= d_2(x, z) + d_2(z, y).

以上より, d_2(x, y) \le d_2(x, z) + d_2(z, y).

結論:(M1),(M2), (M3) を満たしたので, d_2 は \mathbb{R}^2 上の距離であり, (\mathbb{R}^2, d_2) は距離空間である.