濃度の定義、同じ濃度をもつ集合の例とその証明を紹介する。
集合の濃度
を集合とする。
から
への全単射写像が存在するとき,
と
は対等であるといい,
であらわす。
と
が対等であるとき、
と
は同じ濃度をもつといい,
であらわす。
同じ濃度をもつ集合の例
とし、
とする。
このとき,
を示せ.
証明の方針:
写像
で全単射写像となるものを見つければよい。
証明:
写像
を
(1) 
で定める。
このとき、この
は全単射写像である。
(全射性)
方針:
に対して,
となる
が存在することを確認すればよい。
解:
をとる。
(i)
のとき、
とおけば,
であるから、
.
そして、
.
(ii)
のとき、
とおけば,
であるから、
.
そして、
.
したがって,
は全射である。
(単射性)
方針:
とし、
とする。このとき,
であることを示せばよい。
解:
かつ
とし、
とおく。
(i)
のとき、
![]()
.
かつ
で,
なので,
![]()
![]()
![]()
または ![]()
のとき、
より,
.
のとき、
.
以上より,
.
(ii)
のとき,
より
.
かつ
で,
なので,
![]()
![]()
![]()
より
なので、
.
よって,
.
したがって,
.
以上 (i) , (ii) より、
は単射である。
以上を合わせて,
が全単射写像であることが分かった.
結論:
。